2013年7月30日火曜日

ボランティア受入れノウハウ共有座談会「ボランティアの受入れを考える!」を開催しました!

【ボランティア受入れノウハウ共有座談会「ボランティアの受入れを考える!」】

726日(金)、とつか区民活動センターにて、主にボランティアの受入れをしている団体職員の方を対象とした、ボランティア受入れノウハウ共有座談会を開催しました!今回は、講座の詳細について報告致します。

まず、ボランティアの定着を考える上で必要な視点を、NPOコミュニケーション支援機構(以下a-con)の原さんにお話しいただきました。

a-conでは全国のボランティア体験者を対象とした意識調査を行われていて、その調査の中で、近年のボランティアの傾向として、活動への使命感や責任感だけでなく、活動時間や費用などの参加のしやすさや、活動体験から得られる充実感や楽しさが重視されていることが分かったそうです。今後は、より一層こうした参加者のニーズの広がりに合わせた活動設計が必要になるだろうと感じました。また、原さんがまとめとしてお話しされた、「ボランティアグループに新しくやってきた人は、中学生のクラスに新しくやってきた転入生」という表現の通り、不安と期待を抱えて参加してくるメンバーを温かく迎え入れる心構えがとても重要だと思いました。

また、この調査を基にして、a-conでは「ASCES」という、ボランティア活動を促す5つのポイントを提唱しています。「ASCES」とは、ボランティア活動における意識変化のフローを表しており、Attention(知る)Sympathy(共感する)Contact(参加してみる)Engagement(メンバーになる)Share(周りの人に広める)のそれぞれの頭文字をとった略称です。
ASCES」について、原さんからご説明いただいた後は、横浜のNPOでボランティアの受入れを積極的に実施している事例として、NPO法人アークシップの長谷川さんと、NPO法人地球市民ACTかながわの伊吾田さんより、それぞれの団体でのボランティア受入れの実例を紹介していただきました。

御二方のお話はとても熱く、どちらの団体も共に日頃のコミュニケーションを密にとり、組織のミッションを共有することと、各個人のフォローアップをしっかりと押さえているようでした。「体温を感じるコミュニケーションを音楽で」というモットーを確実に参加者と共有しているアークシップの長谷川さんは、いつでも参加者が楽しく活動に参加できるような工夫を考えているそうですが、そうした楽しいことと同時に、表舞台とは違った地味な面など現実的な話しを活動初期の段階で共有することで、その後の意識のズレをなくすようにしているそうです。また、2歳児から80歳までの大勢のボランティアの受入れている地球市民ACTの伊吾田さんは、ボランティアが集まる時間を設けることで、事務局側にも負担がなく受け入れられるように、双方に配慮した受入れシステムをつくられていました。

ボランティア受入れに際する理論的な整理と、実際の事例にみられる工夫を受けて、その後は座談会参加者同士で受入れ時の課題とその解決策について、グループディスカッションを行いました。今回は、特にSympathy(共感する)Contact(参加してみる)Engagement(メンバーになる)の3点に絞り、ゲストの方にもそれぞれのグループで議論に加わっていただきました。

既に受入れ実績のある団体から、これから受入れを考える団体まで様々な課題があり、どれも一筋縄ではいかないものでしたが、こうした講座において団体外の方と共有することで、明日から活かせる新たな発見もあったのではないでしょうか。

 そして、本座談会のまとめとして、各自の決意表明を出して終了しました。ボランティア受入れとは、NPOにとってとても重要でかつ難しい課題でもあると思いますが、今回の座談会で少しでも頭の整理と、明日からのヒントが得ていただけましたら幸いと思います。参加者のみなさま、どうもありがとうございました!

(みなさんの決意表明の一部をご紹介します)
・今の状況を一緒にかえていこう!当事者意識をもってもらう仕組みづくり
・ゴールを一緒に作る、状況を会員に常に公開する、成功体験をつくる
・参加ボランティアの力まない受け入れ体制(今でしょ!)
・代表の負担少なくするために、個別の活動とボランティアスタッフの関わりを洗い出す
・何が必要でボランティアに何を求めるのか整理する
・自分たちが地域に入っていく姿勢を、スタッフボランティアで共有できる理念として表現する



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